矢沢永吉51歳を知る本 アー・ユーハッピー?

「成りあがり」が発売になったのは1978年、矢沢永吉28歳の年。

長者番付芸能界第一位となり、後楽園スタジアムで単独ライブを開催。

シングル「時間よ止まれ」、著書「成りあがり」はともにミリオンセラーを獲得。

日本の音楽会のトップにたった年だった。

あれから矢沢永吉も年を重ね、2001年、51歳の時に「成りあがり」以降の人生について語ったのが「アー・ユー・ハッピー?」である。

アー・ユー・ハッピー? (角川文庫)

伝説の『成りあがり』は、壮大な予告編だった。

ヤザワの歌、ヤザワのビジネス、ヤザワのトラブル、ヤザワのアメリカ、ヤザワの恋、ヤザワの年のとり方、ヤザワのファミリー、そしてヤザワのハッピー。すべての世代に贈る素手でつかみとった幸福論。

人生を、楽しめ だれもがみんな、主人公だ。
伝説の『成りあがり』は壮大な予告編だった―。二十世紀最後の年、五十一歳になった矢沢永吉の「いまの幸せ」は、数十年間の「闘い」によって勝ちとられたものだった。 ヤザワの歌、ヤザワのビジネス、ヤザワのアメリカ、ヤザワの恋、ヤザワのハッピー。すべての世代に贈る、新しい時代の幸福論! オーストラリア事件判決後の追加執筆原稿を掲載!

矢沢永吉アー・ユー・ハッピー?の目次

成りあがり同様、目次のサブタイトルには矢沢永吉の言葉、名言が添えてある。

長くなるが、目次を読むだけでも矢沢永吉の心に触れることができるので書き出してみよう。

 

オーストラリア事件

身内に横領されていた。被害総額三十億円以上。

やつらは絶対にばれないように仕掛けを、

二重三重に張り巡らせていた。疑えなかった。

裏切り

1980年、マネージャーの裏切りはきつかった。

二十代のオレなら、殺したかもしれない。

くやしくて泣いて泣いて、オレは冷静にもどった。

マリアとの出会い/離婚と再婚

オレには前の女房と子どもがいた。

「あなたは裸の王様よ」と言う女と出会って・・・・。

思えば、ずっと女に育てられてきたんだ。

レコード会社移籍

移籍のエサは「アメリカのデビュー」だった。

誰も本気じゃなかったし、成功するはずのない計画。

そのあと、一からやり直しだ。ほんとに一から。

臆病について

矢沢は臆病だ。これは、マジで思う。

臆病ってのは、ある種のレーダーなんだ。

臆病だから考える。臆病だから、勝つために冒険する。

コンサートを仕切る/制作 招聘ライセンス/興行

いいステージを作りたい。

だから自分の台所で自由にステージ制作やる。

最初の一年、それをやってみて、驚いた。大赤字だ。

ドラマとCM

音楽一筋なんて、ふかして言っちゃいけない。

音楽を大事にするためにも、

その外側、土台が豊かでなければ痩せてしまう。

ビジネス

ビートルズがお手本だった。

音楽もビジネスも、彼らが教えてくれた。

でもオレはビジネスの起業家じゃない。音楽家だ。

オーストラリア事件が/おしえてくれたこと

簡単なんだ、ルールってものは。

小学生の頃に憶えたことだけだ。

借りたら返す。それを、守るってだけのことだ。

アメリカ

日本のスター矢沢、それがなんぼのもんでもない。

アメリカに住んで、家族がひとつになった。

でも、いつか日本に帰る。墓は日本だ。

家族

最初の女房と子どもに、なにもしてやれなかった。

オレは亭主関白だし、女房の考えもよく聞く。

理想の女・・・会ってないけどもしかしたら。

ファン

でも、ファンが稼いでくれるんじゃない。

マネーをつかみ取ったのはオレ自身だ。

オレの音楽に拍手してくれて、ありがとう、なんだ。

音楽

オレは音楽を愛してる。

だから、オレはエブリデイ音楽って男にはならない。

音楽はセックスだ。ためてためて撃つんだ。

マスコミ

日本のマスコミには最低最悪な連中がいる。

そんなやつらに、お世話になりますと

つるんでこなかったから、いまの矢沢があるんだ。

カネと幸せ

カネはたしに便利だが、絶対的なものじゃない。

幸せってレールは、サクセスの隣にあった。

いいレールの上に、誰かが乗っけてくれたね。

ウェンブリー

世界のトップアーティストとコンサート。

でも扱いはひどかった。

だけど、そんなこと言ってる場合じゃない。勝て、だ。

オヤジのツッパリ

サラリーマンをバカにしてたら痛い目にあうぞ。

日本のオヤジが、パワーを出すときが来たんだ。

熟練のツッパリ、おじさんのツッパリを見せてやれ。

矢沢永吉は正直過ぎる

「成りあがり」を読んだ時にも感じたことだが、「アー・ユー・ハッピー?」を読んでも、なんて矢沢永吉は正直者なんだと感じる。

もちろん、本当の矢沢永吉を知っているわけではないので、すべて正直に語っているかはわからない。

演出もあるだろう。

しかし、読んでいて、永ちゃんよ、そこまでぜんぶ話しちゃうのかよ、と何度も思った。

特にマリアさんとの出会いは、おいおいそれを書いたら矢沢永吉のブランドが落ちてしまうんじゃないのかと冷や冷や。

なにしろ「成りあがり」の時はお金がない時に共にすみ子さんがいかに支えたか書いてあり、感動を憶えた我々だ。

そのすみ子さんを裏切るようにマリアさんを好きになり、不倫状態で海外まで一緒に行っていたなんて話は書かなければいいのにと思わざるを得ない。

が、これを書いてしまうのが矢沢永吉なのだ。

Amazonのレビューなどを見ても、マリアさんとの不倫関係の話は評判がよくない。

特に日本の土壌では受け入れられないだろう。

しかし、矢沢永吉は語り、書いた。

ファンや世の中にこういった出会いや別れがあって、今の矢沢永吉があるのだ、ということを言いたかったのだろうか。

矢沢永吉オーストラリア事件30億円以上の借金についても赤裸々に告白

矢沢永吉がオーストラリア事件と呼ばれる詐欺にあい、30億円以上の詐欺があったことで当時、マスコミは大騒ぎだった。

これも矢沢永吉は被害者とはいえ、はめられたということもかっこ悪いし、矢沢永吉をはめるようなヤツを一度は信用して部下にしたということもカッコ悪い話である。

それを矢沢永吉はカッコつけない言葉で語る。

それができるのは30億円以上の借金ぐらいでは矢沢永吉がダメになることはなく、滞りなく借金を返済できたからだ。

矢沢永吉の妥協しないステージ作は男の理想だ

演出家としての矢沢永吉は妥協を許さない。

いいステージを作るためには妥協を許さず、結果、興行や海外アーティスト招聘まで自分自身で行うことなっていく。

いいステージを作りたいというのはアーティストならば根底にあるはずだ。

しかし、日本の音楽業界ならではの興行主との関係、演出会社との関係などがあり、どんなアーティストでもどこかで妥協をしないといけなくなっているはずである。

矢沢永吉は突き詰めた結果、興行まで自分で行いだす。

多分、楽ではないだろう。

ノウハウもなければリスクも高い。

それでもやろうとし、そしてやれてしまうのは男としての理想であり、男たちがあこがれるところであろ.。

まとめ

矢沢永吉というスターには大きなお金が動く。

そこには利権がある。

それゆえに色々な輩が集まってきて、言葉巧みに権利とお金を得ようとする。

その中心とする矢沢永吉がいかに彼らの甘言に惑わされることなく、自分を貫いていくか。

これこそ矢沢永吉の魅力である。

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