夢なき若者は矢沢永吉激論集「成りあがり How to Big」を読め‼

1978年に発売された矢沢永吉激論集成りあがり。

永ちゃん28才。

糸井重里がホテルの一室、ラーメンの屋台の長椅子の上、車のシート、楽屋の片隅などでインタビューしたものをまとめた一冊である。

内容は矢沢永吉自身が語る28才までの矢沢永吉物語であり、矢沢永吉哲学である。

表紙の写真は篠山紀信撮影のものである。

累計で約100万部売れたと言われている。

成りあがりというタイトルは糸井重里がつけたのだろう。

貧乏な生い立ちの中、広島から上京。

キャロル解散からソロ歌手となり、後楽園球場をうめるトップスターとなった矢沢永吉にふさわしい言葉である。

成りあがりは最高の成功法則の本

世の中には数多くのこうしたら成功しますよという本がある。

次から次へと新たに生み出されてもいる。

しかし、矢沢永吉「成りあがり」ほど素直に魂に訴えてくるものはない。

真似は決してできない。

矢沢永吉は天才的なメロディーメーカーであり、ボーカリストであり、プロデューサーとしての手腕も天才的である。
しかし、我々でもその矢沢永吉哲学は少しぐらいは自分の人生に取り入れることはできるはずだ。

この本に書いたことは、あくまでもオレ自身の背景だ。読者は、特殊な例だと感じるかもしれない。でも、オレは、だれもがBIGになれる“道”を持っていると信じている。

成りあがりの前書きは以上の言葉で締めくくられている。

成りあがりは今でも読みつがれている

矢沢永吉の「成りあがり」は1978年に発売、ベストセラーとなった。

ベストセラーというのは熱病みたいなものが普通だ。

内容があるから沢山の人に買われ、読まれたわけではなく、なんとなくみんなが一斉に感染して買わなければいけない、読まなければいけないという気にさせられる本がほとんどだ。

数年もたつと古本屋の店頭の均一に並べられ、古本屋の店頭に買取に持ち込めばイヤそうな顔をされる。

それがベストセラー本というものだ。

だいたいにおいてタレント本というものはそういった運命をたどるものである。

しかし、矢沢永吉の成りあがりはそこだけ見ても違う。

今でも最初の単行本はプレミアム価格で売買されている。

文庫本も発売になり(さすがに文庫本は安い)、さらにコミック版、そして2004年になって文庫の新装版まで出ている。

1978年には生まれてなかった。

1978年には生まれてはいたが、矢沢永吉に興味がなかった。

そんな人たちが新たに買い求めているという事実は矢沢永吉という存在が普遍であり、代替がきかないものだということの証と言えるだろう。

そして今、草食系と言われる若者たちに読ませたいと思うオトナは私だけではないだろう。

1978年に矢沢永吉は日本の芸能界のトップにたった

●昭和53年分高額所得者番付<1978年度長者番付> ( )は前年順位

★歌手部門  所得金額
1.矢沢永吉(1億7123万円)
2.南こうせつ(7833万円)
3.五木ひろし(6645万円)
4.谷村新司(6383万円)<アリス>
5.北島三郎(5959万円)
6.越路吹雪(5655万円)
7.森進一(5508万円)
8.イルカ(5374万円)
9.沢田研二(4075万円)
10山口百恵(4015万円)

★俳優・タレント部門
1.草刈正雄(1億3405万円)
2.大川橋蔵(9708万円)
3.石原裕次郎(9345万円)
4.黒柳徹子(8285万円)
5.坂上二郎(7512万円)
6.森繁久弥(6971万円)
7.小林桂樹(6673万円)
8.森光子(6373万円)
9.山田五十鈴(6330万円)
10三田佳子(6017万円)

1978年の取得番付では歌手部門だけならず、俳優タレントも含めて矢沢永吉は芸能界のトップ。

親に捨てられ、親戚にたらい回しにされ、おばあちゃんに育てられ、貧しい幼少期を過ごした矢沢永吉がまさに音楽で成りあがった物語は誰もが勇気をもらえるはずだ。

今で言うブラックな職場につとめたりするが、逃げ出さずにこなす。

音楽でBIGになるという夢を忘れることなく、ひたむきに生きる。

その魂のたくましさが成りあがりにはあちこちに散りばめられている。

バンドメンバーは集めては解散し、才能のないメンバーは時に切った。

思う。

時にそれは矢沢永吉ならではの優しさである。

仲がいいということで下手くそなメンバーをいつまでもバンドに入れておいたら両者が腐ってしまう。

win-winならず、lose-loseだ。

お互い不幸にしかならない。

時にお互いのことをとことん恨みだすかもしれない。

切られたメンバーもその時はなんだ、矢沢と思ったかもしれないが、また自分にあった道を歩むきっかけになったかもしれない。

成りあがりは名言集

成りあがりを読んだ人ならばわかるはず。

成りあがりは名言集である。

もう各ページ。

いや、全文が名言になっている。

抜き出して紹介しようかと思ったが全文が名言であり、格言のため、抜き出すことかできない。

その人の人生の状況や岐路によって響く文章が違うということになるだろう。

1978年の発売なので、ちょうど今年で40年。

時代背景こそ違えど、矢沢永吉の魂はまったく色あせない。

成りあがりはまさに名著である。

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